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東日本大震災伝承施設「南三陸311メモリアル」

東日本大震災伝承施設「南三陸311メモリアル」

南三陸311メモリアルは、2022年10月にオープンした東日本大震災伝承施設。

今までの伝承館と大きく異なるのは、博物館の様な展示で学ぶような仕組みではなく、「実際に震災が起きたらどうする?」と南三陸の住民たちの証言を基に問いかける内容となっています。

特徴的な建物は、国立競技場も手掛けた隈研吾氏が建築設計。南三陸杉をふんだんに使ったデザインです。隈研吾氏は13年から南三陸のグランドデザインを考え、メモリアルの建物のみでなく、さんさん商店街、復興祈念公園へ続く中橋など含めてトータルでデザインしている。伝承施設である南三陸311メモリアルは、海への流れ、山への流れ、時間の流れをつなぐことをテーマにしてデザインされた。

基本情報

住所

〒986-0752 宮城県本吉郡南三陸町志津川字五日町200番地1

志津川駅隣接

駐車場

あり

【道の駅さんさん南三陸 北側駐車場(南三陸311メモリアル側)】
普通車約50台 大型車7台 障がい者専用3台 EV充電器1台

営業時間 午前9時から午後5時
定休日 火曜日、年末年始(12月29日から翌年1月3日まで)
お問い合わせ 0226-28-9215
公式ホームページ 南三陸311メモリアル (m311m.jp)
多言語対応 英語、繁体字の翻訳展示あり

 

展示内容

有料ゾーン(ラーニングシアター含む)

こちらのゾーンは、ラーニングシアターの上映時間に合わせて入場できるスケジュールが決まっています。この施設のメインコンテンツとなっている為、来訪された際には是非体験して頂きたいです。

▽有料ゾーンのスケジュールは、こちらからご確認ください。

有料ゾーンは、3つのエリアから構成されています。住民の証言を基にした展示、現代アーティスト クリスチャン・ボルタンスキーのインスタレーション、住民の証言を基にして「あなたなら、どうする?」を問いかけるラーニングシアター。

■住民の証言を基にした展示

こちらは、インタビュー動画と展示バナーで構成されており、当時の職業や居た場所も様々な人から、今だからこそ振り返り語れる話を聴くことができます。

■クリスチャン・ボルタンスキーのインスタレーション空間

インスタレーションとは、現代アートの手法で空間を活かして表現する方法です。クリスチャン・ボルタンスキーは生涯を通して、生と死、記憶について表現をしてきたアーティスト。津波で失われた多くの命とひとりひとりの人生を想い、人間と自然、時間をめぐる深い思考の中でつくられた空間。心を静寂にして空間の中で向き合ってみてください。

■ラーニングシアター

レギュラープログラム3種類(45分の映像)と、ショートプログラム(15分の映像)が上映されています。ただ観るだけではなく、映像の中で問いかけがあり「あなたがそこに居たら、どんな判断をしたでしょう?」というような問いかけがあり、自分の頭で考え、周りの人と一緒に話し合える時間をつくっています。

レギュラープログラム「生死を分けた避難」

学校の先生や病院に入院していた患者、発表会のために結婚式場に居た女性、内陸部で津波の発生状況を知った人。それぞれが、とっさの判断が迫られる中、どんな判断をし、どうやって生きるための行動をしたのか。もし、自分がその立場だったら、そんな風に考えながら、ご参加ください。

ショートプログラム【その避難が生死を分ける】
麻生川敦さん/避難場所だった小学校での判断 “高台避難”か“屋上避難”か。
ショートプログラム【助かった命を守る】
松野三枝子さん/雪が降りしきる公立志津川病院の屋上。そこで松野さんを支えたものとは…。
高橋吏佳さん/300人以上の高齢者が避難した高野会館の屋上。そこで見たものは…。
ショートプログラムC【住民同士の助け合い】
小野寺寛さん/寒さや恐怖に震えていたあの夜。人々の心と身体をあたためたものとは…。

レギュラープログラム「その時いのちが守れるか」

避難所として指定されていた自分の学校が津波にのまれていく中、どうやって人々は命を守ったのか。当時の中学生や高校生がどんなふうに想像を超える局面と向き合ったのか。命を救うとは?そんなことを考えられる内容となっています。

ショートプログラム【命を守るために】
小野寺翔さん・三浦貴裕さん/安全だと思い込んでいた避難場所の中学校で、あの日何があったのか。
ショートプログラム【訓練はその日のために
首藤大知さん/3月11日、避難場所近くの高齢者施設に津波が押し寄せるのを目撃した時、高校生の決断した行動とは。

無料ゾーン

エントランス 東日本大震災の南三陸町の概要

南三陸町の被害状況をデータを基に展示をしています。実際にどんな被害があったのか客観的な数字的データで理解していただけます。当時の津波到達地点も示されているので、当時の様子がより分かると思います。

みんなの広場 

▽写真家浅田政志と南三陸町民でつくった写真展示

写真家の浅田政志が南三陸町民とつくりあげた写真を無料でご覧いただけます。2013年秋から2021年夏までの作品がずららりと並んでいます。南三陸のどこで撮ったんだろう?なんて考えながら見ると面白いですね。個性あふれる写真と笑顔に出会えます。

▽企画展示

オープンしてすぐの展示は、今までの南三陸を支えてもらった人々への感謝の気持ちを伝えるバナー展示。時期によって展示の内容は変わっていきます。

展望デッキ

展望デッキからは、南三陸の海や祈念公園等一望できます。河北新報の特別記事「ドキュメント防災庁舎」を特別展示しています。館内のエレベーターから2階に上がっていただくことができます。

来館いただいたお客様の声

南三陸311メモリアルは、訪れた自分たちの主体性を引き出してくれる場所。プログラム内での問いかけなど判断をそれぞれに委ねてるからこそ、震災の教訓をただ伝えるだけに留まらない感覚が良かった。

他の伝承施設は、展示物だから行く回数を重ねると見知った感が出てしまうけど、その点311メモリアルは回を重ねても変化がありそうなのが良いと思った!

 

被災された方の証言映像をもとに、わたしだったらどうするか…を皆で話しながら考えていきます。
防災に答えはない、だからこそ、よりリアルに考えて備えないといけないと改めて思いました。

 

命を守ることの難しさを伝える目的の施設だ。なにより町長自身が数々の「想定外」に苦悩した。豪雨、台風と絶えることない自然災害への備えを「自分ごと」ととらえてほしい。

 

館内のラーニングプログラムでは、わずか数人の登場人物が、助けられた命、助けられなかった命について語っています。ひとつひとつの特別な命、特別な体験が逆に普遍性となり、衝撃的。

口コミ・コメントなど

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