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復興までの感謝を伝え、防災を自分事として考える「南三陸311メモリアル」

復興までの感謝を伝え、防災を自分事として考える「南三陸311メモリアル」

毎年1月17日は「防災とボランティアの日」、1月15日から21日までが「防災とボランティア週間」ということをご存じでしょうか。

 1995(平成7)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、全国から大勢のボランティアの方々が駆けつけ支援活動が行われました。ボランティアの活動が被災地の復興のための大きな力になり、その重要性が広く認識されたことに由来しています。

 南三陸町でもボランティアの存在が復興の大きな力となり、決してあきらめず、奮い立たせる力を住民たちに与え続けてくれました。

今も心に残る思い出とともに「思い出探し隊」

 津波により何もかもが一瞬にして奪われた町民たち。家や家族だけでは無く、思い出までもが流されてしまったと嘆いていました。

そんななか、思い出の品々を瓦礫の中から集めるボランティア活動が2011(平成23)年3月末に南三陸町で始まります。

 彼らは「思い出探し隊」と名乗り。瓦礫だらけの町内を練り歩き、瓦礫の中から写真や日記、名前が入った文房具やグローブ、位牌など、思い出の詰まったものを収集、洗浄をして町民の元へ届ける活動を行いました。

 収集した思い出の品々はボランティア達の手により一つ一つ手作業で洗浄され、写真は10万枚、アルバムは2千冊に上ります。

 同年5月末、それらを入谷地区の廃校に展示して、住民たちへの返還が開始されました。住民たちはまるで思い出を拾い集めるようにそれら品々を眺め、懐かしさや嬉しさから時に涙を流しました。

 どれだけ傷がついて泥だらけになろうと持ち主にとっては大切な思い出が詰まった宝物なのです。

思い出を町民たちのこころに届けたボランティア活動「思い出探し隊」に関する情報は、南三陸311メモリアルで、2月中旬までボランティア活動についての他の復興支援への感謝を伝えるバナーと共に展示しています。

※こちらは、無料でご覧いただくことが可能です。

防災・減災について自分ごととして考えるラーニングプログラム

南三陸311メモリアルには、町民の声を通して防災・減災を自分事として考えるラーニングプログラムがあります。

南三陸町は、東日本大震災以前にもチリ地震など大きな地震を経験してきた地域。他の地域と比較しても「もしもの時」の避難や日頃の防災については各町民が考えていた場所でした。それでも、自然災害は人間の想像を遥かに超えてやってきます。

そんな中で、それぞれの背景が違う町民が何を感じ、どう行動したのかが語られる映像。そして、問いかけられる「あなただったら、どうする?」

ラーニングプログラムでは、映像の中に年齢や職業、震災当時いた場所が違う人々が数名登場します。1人の人ではなく、何人かの証言を聴くことにより、より自分の立場に近い人の話には考えさせられるものがあると思います。

そうして、他人事ではなく自分事として「何をしたら良いのか?」を考え、新たな気付きを持ち帰っていただける場所が、南三陸311メモリアルです。

ぜひ、たくさんの町民が残してくれた体験や言葉から”自分なりの防災”を持ち帰ってみてください。

感謝を伝えるサンクスパネル

南三陸311メモリアルをオープンするにあたって、南三陸町長が強く想いを持っていたのは、今まで復興に関わってくださったみなさまへの感謝。

メモリアルの中にはサンクスパネルとして、あたたかなご支援をいただいた方々のお名前を刻んでいます。

ここに書ききれなかった方々も、とても多くいらっしゃいます。

復興に関わってくださった方々も、これから自然災害と向き合いたいと考えている方もぜひ一度訪れて、様々な想いを感じ取っていただけたら嬉しいです。

南三陸311メモリアル

住所:宮城県本吉郡南三陸町志津川字五日町200番地1(道の駅さんさん南三陸内)

TEL:0226-47-2550

営業時間:9:00~17:00

休館日:火曜、年末年始

入場料:レギュラープログラム(60分)1000円、高校生800円、小中学生500円/ショートプログラム(30分)600円、高校生500円、小中学生300円 ※Webサイトからの事前予約推奨

公式サイト:南三陸311メモリアル

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