観光協会若手職員を対象とした第2回目の語り部講習会を開催しました。
今回重点的に学ぶのは、浸水域をバスでご案内する際の知識と時間管理です。
語り部候補は、生まれ育った地域、そして勿論被災した場所も異なります。
当時の年齢も17、16、14、13とバラバラです。
……講習会を企画する中で、ふと考えたことがあります。
高校、ましてや中学時代の記憶って、今現在の私にどれだけ残っているだろうか…?記憶は経年で霞みがかり、その後の経験等によって別の形に補正されることも多々あるはず。そもそも忘れ去った記憶も…。それは彼らも例外ではないのではないか。
そうであるならば、やはり現役の語り部さんが言葉で紡ぐ『南三陸町であの日起こった出来事』を、次世代の語り部として正しく受け継ぐ必要があるはずです。
更にはそれを未来の世代に受け継ぐことも…。
若い彼ら自身が語らない限り、彼らの被災体験が世に出ることはありません。
そういった唯一無二の経験・体験・記憶は被災地に無数に埋もれています。
自身の被災体験を踏まえながら、客観的にこの町で起こった出来事を学ぶ。
そうすることでより一層見識が深まり、伝える力も身に付け、いずれは自分自身の被災体験も正しく後世に伝えていってもらいたいと私たちは考えています。
災害が頻発する日本では全国が被災地に、そして誰もが被災者となり得ます。
突然自身が被災者となった時、誰しもが深い戸惑いを覚えることでしょう。
それを少しでも和らげることが出来るよう、自身の東日本大震災での経験や教訓を語り、事前の備えの大切さを伝える。今後も脈々と受け継がれていく、かつての被災地からのメッセージです。若き語り部の今後の成長に期待しています。(NIKE)
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