9月16日(日)、入谷八幡神社例大祭の日を迎えました。
このお祭りの見所は、五穀豊穣と家内安全を祈願して奉納される打囃子です。
打囃子は入谷の4つの地区が毎年持ち回りで担当することになっていて、
2018年の当番講は『桵葉沢(たらばさわ)講』です。
遡ること2週間前から毎晩振り付けや飾りのお花づくり、笛の練習などを
老若男女問わず、関係者総出で行われていました。
地区ごとに特色が表れるお祭りなので、「この地区の打囃子が一番上手なのよ」「俺たちの地区の方が豪華だ」等々、“入谷人”のプライドがそこかしこで漏れ聞こえてきます。いい意味で、皆さん競い合っていらっしゃるようです。
笛には楽譜が無く、習得には困難を極めるそうです。
彼らは4年前の当番講の際にも笛を吹かれていましたが、周囲を見ると
次の世代の育成にも力を入れられていることがわかります。
生演奏される和楽器の音色は、日本人の心に直接響いてきます。
約250年の歴史があるといわれる打囃子。
元々は男性だけが参加していましたが、人口減少や少子化の影響もあり、
現在では様々な役割に女性の姿が見られます。男性にも負けない勇ましさで
大太鼓を叩き、“獅子あやし”を優雅に舞います。
獅子は基本的に男性2名が操り、奥で交代要員が待ち構えています。
桵葉沢講では今年から移住者(入谷在住)の男性も打囃子に参加しており、まさしく地域ぐるみのお祭りです。
神社での奉納後、田んぼの中に佇む一本松を目指す“お旅”に出発します。
※この場所は“御旅所(おたびどころ)”と呼ばれています
道中でも打囃子を奉納しつつ、黄金色に実った稲穂の中を進んでいきます。
煌びやかな衣装や山車の飾りは遠目にも映え、多くの人が移動の足を止め
その美しさに見入っていました。
行列の中で天狗の格好をしているのは唯一人だけ。衣装がとても鮮やかです。
彼と白装束を身に纏った皆さんは、来年の当番講(水口沢講)の面々です。
今年の打囃子を見届けるお役目があるのでしょうか…?
一本松に到着し、神事が終ると再び打囃子が奉納されます。
毎晩の練習の成果が遺憾なく発揮された、素晴らしい舞でした。
一本松での奉納を終え、一行は再び八幡神社へ向かいます。
こうして今年の例大祭も無事に執り行われました。
この先も伝統が受け継がれていくことを、心からお祈りしています。(NIKE)
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