東北学院中学校様「南三陸SDGsアクティブラーニング③ゴミから持続可能な未来を考える」実施レポート

■実施概要

【団体】東北学院中学校様
【日時】2021年12月15日 9:30~11:50
【人数】33名

■南三陸SDGsアクティブラーニング③ゴミから持続可能な未来を考える

最近、日常のいたるところで見聞きする言葉、SDGs。
企業や組織、国でどんな取り組みをしているか知っていても、私たち個人ができることはあるのか、考える機会は少ないのかもしれません。
今回は、私たちの身近にあるゴミからSDGsを自分ごととして考えてもらう、「南三陸SDGsアクティブラーニング③ゴミから持続可能な未来を考える」を体験していただきました。

今回の講師は上山八幡宮の工藤真弓さんです。工藤さんは神職の傍ら、ご自身で描いた紙芝居や絵本などを使い、震災やまちの取り組みを伝える活動を行っています。

震災後、「森里海ひと いのちめぐるまち」をビジョンにかかげ、循環型社会を目指してきた南三陸町についての紹介からプログラムは始まりました。
そして、町が構想として掲げた「バイオマス産業都市構想」と、その中核である、生ゴミから液肥、そして電気をつくる取り組みについて、イラストや紙芝居を用いて工藤さんから紹介していただきました。

バイオマス産業都市構想という難しそうな言葉に怪訝な顔をしていた参加者のみなさんも紙芝居が始まると、前のめりになって話を聞いていました。
途中で「なるほど」「そういうことか」という声も聞こえ、楽しく理解することができた様子でした。

つづいて、グループに分かれてワークショップを行いました。
まず、私たちが毎日出しているゴミは具体的にどんなものか、挙げてもらいました。小さくなったり、汚れたりして着られなくなった衣類、果物の皮や使ったティッシュなど、身近なゴミが次々と挙げられました。


 

その後、先ほど挙げてもらったゴミを別の用途で使うことができないかを考えてもらいました。なかなか筆が進まなかった参加者の皆さんに対して、工藤さんは「ユニークな答えでも自信がないことでもいいのよ。小さいことでもね。視点を増やして考えてみてね」と声かけをします。
衣類はお下がりにしたり、リサイクルに出したり、寄付したり、いろいろな再利用のアイディアが出てきました。
他にも、魚の骨は出汁をとる、みかんの皮はお風呂でみかん湯にして使う、お茶の出涸らしは肥料に使うなど、食べ物の残りを別の用途で使用することも思いついたようです。
持ち寄ったアイディアをまとめグループごとに発表することで、自分では思いつかなかった考えも出てきたようでした。
「自分が不要だと思う物=ゴミ」という考え方を見直し、「自分が不要だと思う物→実は何かに使えるかも?」という考え方を知ったようです。

工藤さんが紙芝居やイラストを使って、様々なことを伝える活動をしているのは、難しい話もかみ砕いて伝えることで、小さな子どもから大人まで理解できて、みんなで一緒に考えていけるからだそうです。
今回も身近なゴミから考えることで、自分が何気なく捨てているものに別の利用方法があることや不必要な買い物・消費がいかに多いかなど、普段の生活を見直していくきっかけになったのではないかと思います。

私たち1人1人が身近なことでできることをしていくことが、SDGs達成の大事な1歩です。今回参加したみなさんはこれからゴミを捨てる前に、これは本当にゴミなのかを考えながら、SDGsの達成に貢献してくれることでしょう。

 

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