南三陸高校インターンシップ【モアイ色塗り体験】生徒レポート_2024年
南三陸高校インターンシップレポート
宮城県南三陸高等学校 2年 伊藤芽衣
佐藤美緖
■実施概要
南三陸高校2年生の私たちは、インターンシップで南三陸町観光協会に行きました。そこで南三陸町の教育資源について学ぶための一つとして、実際に行われている体験学習プログラム【モアイ色塗り体験】を行いました。
【日時】2024年9月10日 11:00~12:30
【場所】南三陸町ポータルセンター
■モアイ色塗り体験の様子
南三陸町には、2体のモアイ像があります。このモアイ像は、チリのイースター島から贈られたものであり、島の石を使い掘られたモアイです。島外で島の石を使って作られたモアイは南三陸町にしかなく南三陸町でしか見ることができません。また、南三陸町内のいたるところにはモアイスポットがあります。
今回、私たちは「モアイ色塗り体験」を通して南三陸町とチリの絆、モアイと震災の関係について学びました。
まずは、南三陸町とチリの絆、震災とモアイの関係についての紹介動画を視聴しました。
1960年のチリ地震津波で南三陸町とチリのイースター島は、共に被害を受けたという過去があります。そこから南三陸町とチリの間には絆が生まれ共に復興を目指す、友好関係が築かれ続けてきました。1991年に友好の証としてチリ人彫刻家が創ったモアイ像が町に贈られました。しかし、そのモアイ像は2011年3月11日「東日本大震災」で被災し頭と胴体が分かれてしまいました。その後イースター島の方々は、復興を目指す南三陸町のために再びモアイ像を南三陸町へ贈ってくださり現在、南三陸町には2体のモアイ像があります。
南三陸町で震災と言うと東日本大震災のことを取り上げられることが多いですが、実はそれ以前にも津波の被害を受けた過去やそこからの復興など重要な歴史があるのです。南三陸町内のいたるところにあるモアイスポットを見るたびに南三陸町の歴史を思い出し、震災について考えるきっかけとなるような動画でした。
動画を視聴し、南三陸町とチリの絆、モアイと震災の関係について学んだ私たちは続いてモアイの色塗り体験を行いました。
モアイには「未来に生きる」という意味があります。色塗り体験で色塗りをするミニモアイ像は「そんな素敵なモアイ像を家に置きたい!」という想いから作られたものです。
色塗りはまず、ベースカラーを塗るところから始まります。ただ、色を塗るだけと言っても個性が出る作業なのです。普段から会話をしている仲であっても性格が色塗りに出るのでコミュニケーションも弾みます。
各々、好きなデザインをミニモアイ像に施しうちわで乾かします。自分自身で色塗りをして完成させるミニモアイ像には着々と愛情が沸いていきます。
色塗りが完了したミニモアイ像を箱に入れれば完成です。
体験する前と後では、南三陸町の歴史と町中のいたるところにあるモアイの見え方が変わります。教科書に載っている「震災」より、もっと深い知識を得ることのできる「モアイ色塗り体験」。自分自身で完成させる世界に一つだけのミニモアイ像を見るたびに南三陸町とチリの絆を、そして「未来に生きる」気持ちを思い出すことと思います。