風邪がしばらく治らない、むしろ長引きすぎて風邪なのかどうかも分からなくなったゆうでございます(´・ω・`)
肌を刺すような寒さになってきましたので皆様も体調にはくれぐれもお気をつけくださいませm(__)m
突然ですが。
先月、(人生で初めて)沖縄に行ってきました。
なぜ、突然沖縄にと申しますと、まずは皆様南三陸町と沖縄の繋がりをご存知でしょうか?いえ、南三陸町と沖縄を繋いだある「モノ」をご存知でしょうか?
その「モノ」とは…ズバリ、郵便ポストでございます!
2012年12月28日、西表島に1つのポストが流れ着きました。そのポストは東日本大震災の大津波によって流された、南三陸町歌津の郵便ポストだったのです。1年9ヶ月もの間、太平洋を漂い、遠い南の西表島に流れた着いた郵便ポストは、人々に驚きと感動…そして希望を与えてくれました。
その後、多くの方のご尽力により2013年8月11日にふるさとの歌津に帰ってくることができました。
ポストが帰ってきれてくれたことをお祝いし、「歌津にきてけさいい」の曲に合わせてパレードをしておまつりが開かれました。
そんなポストの物語は昨年、絵本になりました。そして3年目を迎えた今年はその絵本をお芝居にする新たな試みがなされました。
物語の名前は「おけーり、うたつのポストくん」、その物語を演じる為に生まれた演劇チームが「おらほの劇場」でございます。
集まったメンバーは町内で働く10人。年齢も職種もバラバラ、南三陸町出身もいれば町外出身もいる10人。
短い期間で稽古を重ね、歌津の夏まつり会場で初公演を無事終えることができました。
初公演が終わり舞台を去る前に主役のポストくん役を演じたミクロンさんが一言。「次は石垣島で会いましょう~!」
…そうです。この一言が実現したのです。まさに夢のような本当のお話しでございます…
【おらほの劇場in沖縄】
沖縄入りをした私達が最初に向かったのは、ポストが漂着した西表島。
そこで、私達を迎えてくださったのは、西表島エコツーリズム協会の皆様。そして漂着したポストの第一発見者の方。
この方がポストを見つけてくれたからこそ、南三陸町と沖縄のかけがいのないご縁が生まれたんですよね…。
そして、連れていってもらいました…ポストが漂着した場所へ。
人が少しでも通らなくなれば消えてしまうような獣道。そこを降りた先…拡がるユツン海岸。
ポストが漂着した場所です。南三陸町と西表島は直線距離で約2400キロ離れています。
この場所に立ち、メンバーそれぞれが胸に抱いた思いは様々だったことでしょう。
私も心の奥底から込み上げてくる感情を言い表す言葉を見つけられずいました。
ポストを発見してくださった方がいたこと、険しい獣道をポストを担いで登ってくれた方がいたこと、ポストが見つかったことを連絡してくれた方がいたこと…改めてたくさんの方が関わりご尽力いただいたからこそ、帰ってこれたことを知ることができました。
皆様本当にありがとうございます。そしてありがとう、ポスト。
(最後は元気に記念撮影!)
その後も西表島をご案内いただき、次に私達が向かったのは、「TsunDAMI(ツンダミ)アイランド野外フェス2015」特設会場。
同フェスは、南ぬ島石垣島空港開港1周年を記念し昨年に続き開かれたもので、豪華アーティストが招かれていました。
そちらの会場で、私の本業(??)物販をさせていただきました(゚д゚)!
南三陸町の手づくり雑貨にグッズ、乾物、ホタテ串焼き、ホヤ串焼き、モアイ揚げかまぼこなどを販売させていただきました!(商品準備提供ご協力をいただきました皆様本当にありがとうございました)
来場のお客様皆様が「宮城県から?!」と驚かれ、たくさんお声がけをくださいました♪とても嬉しかったです!予想外だったのはホヤとオクトパス君人気。即完売でした。
この会場での販売にご尽力をいただきました石垣市役所観光文化課、石垣市観光交流協会、ホテルミヤヒラの皆様本当にお世話になりました。ありがとうございました。
物販無事終了~で、終わりではないんです。実はこの後…なんと私たちはステージへ。
しかもフェナーレを飾るBEGINさんと同じステージへ!!(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」オオオオオッッッ。
※会場は撮影禁止だった為別会場の写真です。
BEGINの皆様がポストの紹介をしてくださり、「おっけーり!ポーストくん!」のかけ声を。そして会場中に響きわたる「おっけーり!ポーストくん」コール。その中をパレードするおらほの劇場メンバー。広い会場をぐるっと一周します。ウタツサウルスの背中に乗ったポストくん、田束山のツツジをイメージした紙吹雪が綺麗に夜空に舞い、2枚の大漁旗も悠々と夜空を泳ぎます。一層湧き上がる歓声。
そしてそのままステージの上へ。BEGINの皆様と会場の皆様と一緒に「歌津さ来てけさい」を歌い、踊りました。
(余談ですが、演劇メンバーはこの日のためにもちろん歌津さ来てけさいの振り付けを徹底的に練習しました。さらに、ミクロンさんと私は歌声も披露することになり徹底的に歌詞と歌を覚えこみました。それはもう必死でした…。)
あっという間の時間だったように思えます。耳に聞こえる歌や声が、目の前に広がる光景が、自分たちを照らすライトの光が、すべてが曖昧で現実なのかどうかさえ分からなくなりそうな心地でした。
翌日。
いよいよおらほの劇場「おけーりうたつのポストくん」の公演日でございます。
朝から会場の飾り付けに余念がありません。むしろ、皆、収まることのない緊張を紛らわすように無心で取り組みます。
リハーサルもいつになく鬼気迫るものでした。お客様は来てくださるのか…、上手くやれるのか…、間違えないか…、私達で伝えられるのか……それぞれがどうしようもない不安を抱えていたと思います。それを紛らわすように練習に取り組みます。
そうして迎える開場の時間。
会場としてお借りした大川公民館に続々とお客様が入ってきてくださいます。
なんと、こちらの会場にもBEGINの皆様が!!オープングの挨拶をしてくださいます。
そして、私達の登場となりました。
まずはもちろんパレードから!それから劇がスタート。
〈CAST〉
うたつのポストくん:ミクロン、ウミガメのおばさん:渡辺陽介
チュチューン:大岡未夢、クルッピー:千葉夏美
オレンジワール:佐藤裕、ウタツサウルス:宮川賢司
チビウオパトロールJr:日比谷愛子/沖縄剛柔流空手上地道場挙げ秀館の皆さん
イリオモテヤマネコ:金子裕一
ナレーター1&パトロール隊Jr隊長:大城盛裕、ナレーター2&ゆきちゃん:ゆう
〈STAFF〉
作・演出:大城盛裕
音楽:BEGIN/迎里中
イラストデザイン・衣装: 奥原佐和子
音響効果:大城盛敬
舞台装飾:中村雪子、宮川賢真、宮川陽和
※協力・アシスト:伊藤聡、伊里前福幸商店街の皆さん
製作:(同)沖縄文化空間オーシーズ、㈱エイト・マネジメント、㈱アミューズ
音響:(有)根間楽器
たくさんのお客様の拍手が会場に溢れてはじめて、私は地に足が着いたような感覚になりました。それまではただひたすら必死で。気がつけば劇が終わっていたような感じでした。
笑顔で拍手と歓声をおくってくださるお客様を呆然と見つめていた私が気になったのは、手やハンカチで目元を拭うお客様。「泣いてる?」そう思った瞬間、私は頭を突き抜けていくほどの喜びを覚えました。だってそれは私達の劇が、想いが届いたということ。伝えたいことが届いたということ。こんなに嬉しいものだと感じると視界が歪んできました。でもまだ泣くわけにはいきません。この光景を輝かしい仲間たちの姿を目に焼き付けなくては、何故かそんな使命感がありました。
ご来場くださった皆様本当にありがとうございました。
BEGINの皆様をはじめ、この公演の為にご尽力ご協力くださった皆様、心より感謝御礼申し上げます。ありがとうございました。
おーしーさん、たかさん、さーわさん、ずっと私達に寄り添い、励ましながら引っ張ってきてくださってありがとうございました。ありがとうでは伝えきれないほど、何度言っても足りないほど感謝の気持ちでいっぱいです。
この劇に参加するきっかけをくれ、今回もずっと裏方として支えてくれたとっちさんありがとうございます。
ご協力くださった伊里前福幸商店街の皆さんありがとうございました。
そしておらほの劇場メンバー皆さん、お疲れ様でした!!皆さんとご一緒できたことを本当に本当に嬉しく思います。
この劇を通して皆さんとより絆が深まったと思っております。深く深く感謝いたします。ありがとうございます!!
最後に私事を少し。
おらほの劇場メンバーとして練習をはじめたときから、ずっと「私でいいのだろうか」という気持ちがしこりのように胸の中にありました。そのしこりは無くなるどころから日が経つにつれ大きくなっていきました。
誰も肯定も否定もしてくれません。それは当たり前のこと。しこりを消し去ることもできないまま、日々は過ぎていきます。
そしてある日、私はトイレの鏡の前に立ち、鏡にうつる自分に問いかけていました。
「劇をやって、あんだが届けたいものは何かあるの?何を届けたいの?」
その問いかけに私は迷わず答えました。私が観てくださるお客様に伝えたいこと…それはご縁と感謝。
「なら一人だけでもいい、他のことが考えないでそれが伝わることを目指してやってみなさい。あんだはめんどくさがりなうえに不器用なんだから。でも負けん気と根性だけは人の倍あるでしょ、やりきりなさい。」
自分の声と顔そっくりの、母が目の前でそう笑ってくれました。
反省点も多々ありすぎるけどやり終えましたよ。お母さんありがとう。